不登校の生徒にしてはいけない3つのこと

不登校の生徒に教員がどんなはたらきかけができるか、というのは以前の記事に紹介しました。今回は逆に、やって失敗だったなと思うことをまとめます。

以前の記事はこちら

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1-1 積極的に連絡をしすぎた

学校にはなかなか来られないので、連絡は主に電話です。当時の私は「学校の人が気にかけてくれている」「自分の居場所が学校にある」と思ってもらいたい、という気持ちがあり、2日に1回とか、そういう頻度で連絡をしました。しかし、それはいい方向にははたらきませんでした。

1-2 なぜ頻繁な連絡はマイナスになってしまったのか

主に3つほど、思いつく理由があります。

① 連絡がマンネリ化し、言葉が響きづらくなっていった

頻度が多すぎると会話がマンネリし、その連絡がルーチンの一部のようになってしまいます。その結果、こちらが言葉をどれだけ慎重に選び、時に大胆なことを話しても、それは本人には届かなくなっていきます。会話の新鮮さ、というのは適切な連絡頻度によって得られます。 

② 本人のプレッシャーになってしまった

連絡を何度も何度もすることで、動き方が教員主導になります。

そうなると「学校には行かないといけないんだ」「頑張れない自分はなんてダメなんだ」という方向に本人を追い込んでしまったように思えます。電話をして話す内容にもよりますが、頻度が多くなるだけで、どうしてもその傾向は増えていきます。

大事なのは「本人がどうありたいか」をきちんとヒアリングして、それを応援する姿勢を示すことでしょう。そのために「自分がどうありたいか」を本人が見失っていそうなタイミングで連絡をし、改めて自分を振り返る時間を作ってあげましょう。教員主導にならないことを常に意識したいです。

 

③ 保護者にプレッシャーを与えていた

 最重要!!
これが何よりも大きな原因です。

何度も電話が来ると保護者は「うちの子がご迷惑をおかけして申し訳ありません」ということを言う時があります。直接言わずともそう考える保護者は多いでしょう。保護者が後ろめたく思い、どんどん焦って行くのです。そうなると何が起こるか。

保護者から子への叱責、プレッシャーがけが発生します。

学校に安心して来ることができない、学校を楽しいと思えない、という状況で苦しんでいる子が、家でもプレッシャーをかけられてしまったら、その子はどこで元気を蓄えるのでしょう。泥沼です。

教員は保護者にプレッシャーをかけないように細心の注意を払う必要があります。「保護者へのプレッシャー」に関しては次の話に少し続きます。

2-1 保護者のケアをしなかった

本人との会話が何よりも重要、と考えてしまう若手教員は多いと思いますが、実はそれよりも保護者との会話が大切だと断言できます。

 注意
担任の100の励ましより、保護者からの1の罵倒の方が、本人に与える影響が大きいです。

保護者がぽろっと「なんでそんなこともできないんだ」とか、ひどいものだと「お前は失敗作だ」とか言ってしまうときがあります。その子がそのとき受けたダメージを、教員が癒してあげることは絶対にできません。そうなることは避けないといけません。

そのために教員は、本人よりも保護者のケアに力を使うべきです。

2-2 保護者のケアとは何か

保護者のケアとは、保護者が消耗しないようにすること、保護者が本人にひどい言葉をかけないような環境を作ること、だと考えます。

例えば「学校に行けないことを本人も苦しく思っているようですよ」と本人の頑張りを代弁してあげたり、「学校においで、という声かけは教員がするので、保護者の方はおうちで体力つけてあげるようなサポートをお願いします」と明確な役割分担をしたり、「一番近くで毎朝格闘がありますよね、大変ですよね」と保護者の方の苦労を理解し、ねぎらうことなどが保護者にできるケアでしょう。

これをおろそかにして放置したとき、家が本人にとってつらい環境に変わっていきます。

3 担任だけでどうにかしようとした

担任ってすごく特殊な立場で、担任は勝手にHRの子を自分の子のように思ってしまいます(少なくとも私はそうなる)。なのでどうにか背中を押してあげたい、支えてあげたい、と思うわけですがその思いが強すぎると、前章の消耗した保護者状態になってしまいます。そうなると、言葉の節々で本人を追い詰めていくようになるでしょう。

そうなってはいけません。

そうならないために、部活の顧問、好きな教科の先生、性別の違う先生、年齢層の違う先生、保健室の先生、スクールカウンセラー、など、色々な人との関係を担任が作ってあげて、生徒が声を発せられる場所をなるべく増やしておくことが大切でしょう。それだけで担任の抱える緊張感は緩和されて、消耗しづらくなります。

また、担任にヘルプが出せなくとも、どこかでヘルプが出せれば、そのことで生徒は窮地を脱せます。そのルートを少しでも増やしておくのです。

 補足
それだけ周りを巻き込んでも、やっぱり担任との絡みが一番多いので、自分が消耗しないように気をつけましょう。

4 終わりに

自分の失敗談から、「してはいけないこと」を振り返り「じゃぁどうべきだったか」をまとめて見ました。参考になれば幸いです。繰り返しですが、成功したときの記事を貼っておきます。もしよければこちらも参照ください。

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