【共通テスト物理】直前期!!得点別今やるべきことリスト

1月に入り、いよいよ共通テスト直前期です。そんな直前期、何をすべきか、まとめていきたいと思います。
ただし、その人の現在のレベルや、物理の理解度によりやるべきことは変わってくるので、現在の得点率を目安にリストアップしていきます。
ただし、得点率だけで、その人の実態が完璧に把握できるわけではないので、ここであげたリストが必ずマッチするわけではないと思います。自分に当てはまると感じられる部分を探して、やることを見定めてみてください。

すだえ
勉強の指針を掴むヒントになると思います。ぜひ最後までお読みください✨

1.『全員必ず!』共通テスト試行調査を解こう

2021年は今まで行われていた『センター試験』が『共通テスト』に変わります。共通テストでは、今までと出題形式が大きく変わるとされているので、今までのセンター試験だけを練習するだけでは不十分です。

どんな風に試験が変わるのか、それを知ることができるのが『試行調査』です。形式変更の影響を本番の前に試しておこう、という意図の試験で2018年に実施されました。まだ学校で解いていない人は、なるべく早めに取り掛かりましょう。

▼ 問題はこちらからダウンロードできます。
外部リンク 平成30年度試行調査問題・正解等

すだえ
試行調査の解説をした動画や記事もアップしてます。解いた後などにぜひご覧ください。

解説動画

解説動画まとめページ

2.『現在センター7割〜10割』の人がすべきこと

これだけ得点できている人は、物理概念の基礎はあらかた固まっている人と言えます。そういう人がやるべきことは主に2つ。

現在センター7割〜10割の人がすべきこと

・知識の抜け漏れがありそうなところの復習

いろいろな業者の予想問題で演習

知識の抜け漏れがありそうなところの復習

基礎がほとんど固まっていても、どこかにうっかりと抜け漏れがあるかもしれません。そんなところがないように、復習を行いましょう。抜け漏れポイントは、『過去の模試や定期試験で間違えてしまったところを再度とき直す』などを行うことで発見できます。

いろいろな業者の予想問題で演習

『いろいろな業者で』ということがポイントです。まだ本番の試験は1回もおこなわれていません。1回も行われていない試験の予想問題を作っているので、その予想は大きく外れることもあるはずです。いろいろな業者の問題を解いておけば、そんな事故を防げます。

また、1教科5回分のパック×3社、などで対策をすると出費がものすごいことになるので、全教科1回分などのパックを複数業者で買うのがおすすめです。物理以外の演習もできますし。

▼ 例えば下記のような大手3社で受験科目×3回分に取り組んでみましょう!

3.『現在センター5割〜7割』の人がすべきこと

この得点率の人は、(全員ではありませんが)自分の手応えと実際の学力にギャップがある人が多いです。具体的には

基礎問題はできるんだけれど、応用問題になると解けないなぁ・・・

この得点率でこう感じている人は要注意です!
基礎問題がきちんと解けていたら7割は越えるはずで、どこかしらの基礎項目の理解に穴がある、という分析の方が適切でしょう。
そんな人がやるべきことは1つです。

現在センター5割〜7割の人がすべきこと

・模試や定期試験の結果を素直に受け止め、基礎項目の抜け漏れを発見する。そして、その分野をセミナーやリードαなどにある基礎問題を使って勉強する。

模試や定期試験の結果を素直に受け止め、基礎の演習を行う

試験で結果が悪かったとき、

ケアレスミスしちゃった、時間配分・・・、読み間違えた、

こんな風に成績を捉えて、得点できなかった部分から目をそらしてしまう人がいます。しかし、ケアレスミスだけではこの点数にはなりません。わかっていない部分があることを素直に受け止めること、それが最も必要です。

模試などでわかっていない部分を発見したら、勇気を持って基礎問題に取り組みましょう。特定の分野だけでよいので、リードαやセミナーなどの網羅系の問題集で抜け漏れがないように演習をするのがおすすめです。

4.『現在5割以下』の人がすべきこと

この得点率の人は、基礎項目の構築が全体的に甘い、という状況です。そのような中でやるべきことは1つです。

現在センター5割の人がすべきこと

・勇気を持って、基礎問題集まで戻り、全分野の演習を行う

勇気を持って、基礎問題集まで戻り、全分野の演習を行う

もう本番直前だから、予想問題とか過去問をバリバリ解かないと!そんな風に考えてしまいがちな時期ですが、まだ基礎概念を習得できていない人は予想問題などをこなしても、なかなか身につかないです。

演習の上滑り、と言ったりしますが問題集のレベルに合わない演習は身につかない演習となり、成績に結びつかない時間の浪費になってしまいます。

間に合わないかもしれない、周りがもう過去問演習をしているのに、など不安に感じることが多いと思いますが、勇気を持って基礎問題演習に戻りましょう。そして『理解している!!』と思っている分野もきちんと演習を行いましょう。

ただ、行うべき問題集のチョイスは難しいです。リードαやセミナーなどの網羅系問題集を全てこなすのは流石に厳しい、なので、精選系の基礎問題集に取り組みたいところですが、今から新しい問題集に取り組むというのも失敗しやすいパターンになります。なので、次のように問題集をチョイスしてみてください。

① すでに精選系の問題集を使って演習をしていた
→その問題集を再度やり込む

②精選系の問題集は使っておらず、リードαなどの網羅系問題集を使っていた
→網羅系問題集で模試などの得点率が低い部分に絞ってやり込む。または、力学、電磁気など、出題が重い部分を重点的にやり込む。

精選系の問題集というのは「秘伝の物理」などになります。
「漆原晃の物理が面白いほどわかる本」などの講義系参考書の問題だけを追跡する、というのでもよいと思います。

入試問題を題材にしている問題集はレベルがあっていないと思われるのでさけた方がよいでしょう。

5.番外編:緊急事態宣言がもし出たら

1都3県の知事が政府に緊急事態宣言の発出を要望した、というニュースもあり、通常の予定通りに共通テストは行われるのか、私立の個別入試も無事に行うことができるのか、先が見えない状況になりました。

ただでさえ不安が募る時期なのに、さらにイレギュラーな要素があって、落ち着いて勉強できないという人も少なくないでしょう。

そこで受験生がとるべき行動は、予定通り本番があると考えて勉強を今まで通り進めること、です。

もし、中止になったら?延期になったら?ということを考えても、受験生にも教員にも、それをコントロールすることはできません。いろいろな可能性を考えてみても、結局やれることは『今まで通り勉強をすること』に落ち着くでしょう。予定通り行われても、延期になっても、実力がついていれば試験を乗り越えることができ、実力が足りていなければ良い結果は得られません。

不安は大きいかもしれませんが、割り切って今まで通りの勉強を行いましょう。

参考:過去に試験の延期があった事例もある

2014年、山梨など甲信越地方が大雪に見舞われ、都内への交通機関が麻痺した年がありました。
そして、本来の試験は予定通りに実施されましたが、雪の影響を受けた受験生を対象に再試験などが行われ、合格者も多数出ました。

今年は首都圏の受験生が地方に受験に行けない事態などが起こるかもしれませんが、この例を考えると受験でいなかった生徒向けの再試験が行われることは十分考えられます。

あまり不安になりすぎず、勉強に集中してみましょう。


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お手にとっていただけると幸いです。

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